シリコングリス塗りなおし

(10/6)
先週、HDDの換装をしたMacBook Airだが、以前同様の作業をしたことがある方がツイッターにてシリコングリスの塗りなおしもやってみようと思っているとおっしゃっていた。調べてみると、MacBook Airに限った話ではないと思うが、わりとアバウトな状態であることが多いらしく、塗りなおしたら熱暴走が直ったとか水疱瘡に掛かりにくくなったとかいった個人の感想(結果を保証するものではない)がネットに続々と寄せられている。


俺のMacBook Airは熱暴走したことがないんだけど、そう言えば裏側の決まった場所がピンポイントでかなり熱くなる。今塗りなおさないと明日熱暴走してすべてがおシャカになるような気がして、これはもうやってみるしかないでしょうというところまで追い詰められた。いや、実際のところはやってみたくなっただけだ。


ヨドバシカメラで高すぎず安すぎずといった中途半端な価格帯のシリコングリスを買い、三日くらい放置してから作業を開始した。ただし放置の日数はあまり結果に影響しないらしい。
1 放熱板兼カバー
これがCPUを覆っている放熱板兼カバー(面倒なので以下フタと呼ぶ)。L字型のパーツの2つの丸い部分あたりに今回グリスを塗る熱いヤツらが潜んでいる。まず、このL字パーツを外した。えるしってるか。

2 古いグリス 多い固いムラがある
HDD換装のときにも外した平らなケーブルを2本外したあと、周囲のネジを外すとフタが外れる。蓋の下にはグリスを塗られた部品が2つある。左側がCPUで右側が大事な何かだ。どちらのグリスも愚鈍で固まっていて均一ではない。

3 放熱板側
蓋の裏側はこうなっていた。ムラがあったことがよくわかる。こういうアバウトな仕事ぷりの痕跡をみるとムラムラしてくる。いや、むかむかしてくる(実際はそうでもない。ムラムラって言いたかっただけだ)。

4 古いグリスを落とした
古いグリスを落としたところ。シリコングリスを売っていたところには古いグリスの除去剤もあったが、グリスより高いので買わなかった。とりあえず小さい布きれ、ティッシュ、キッチンペーパー、爪楊枝、綿棒を駆使してある程度まで落とすことができた。乾いた粘土のようになっているのでカスが出やすい。掃除機が必要となった。フタの裏側も同様にグリスを落とした。

5 グリスを載せた。ちょっと多かった
CPUと大事な何かにシリコングリスを載せたところ。この写真の量だとちょっと多い。グリスに付属のヘラで均一に伸ばしながら余計な分を取り除いた。フタを開けた時のあのアバウトな状態でも無事に動いていたことを考えると少々下手な伸ばし方でも大丈夫だと思って気楽にすすめた。

6 こんな感じに
伸ばし終えたところの写真を録り忘れた。これは一度フタを乗せてから、ちゃんと接触していることを確認するためにフタをあけたときの写真。無事にフタと接触しているようだ。


あとは、フタをしめて、L字パーツをつけて、ケーブルを繋ぎ直して(ハメるだけ)、本体の裏蓋をしめておしまい。ここで気をつけなければいけないのは、フタのネジは2種類あることと最初の写真の右上辺りのネジが入れにくいということだ。ここでネジを落としてしまい、床の上に30分くらい這い蹲ることになった。


すべて、無事に終わって動作を確認しようと開いた瞬間…凍りついた。電源を落とし忘れていた!つまりサスペンドの状態で作業していたのだ。これって「熟睡していたから麻酔なしで手術した」みたいなものじゃないだろうか、アストロ球団の女医さんを思い出す。幸い、球一じゃなかったMacBookAirは無事に立ち上がり、昨日の続きから動き出した。サスペンド状態で作業しても大丈夫なのか、単に運が良かったのかは解らない。前者だとしても、途中でディスプレイを開くと危険かもしれない。


塗りなおしてから数日使っているが、少なくとも前より悪くはなっていないし、裏側の熱くなる部分もピンポイントではなくフタのある部分に分散されているような気もする。とりあえずの効果はあったようだ。


自分もやってみようという人へ:

  • 何よりも先に、まずシャットダウン。
  • ネジを落とすと自力で逃げたんじゃないかってくらい遠くに転がる。気をつけよう。
  • ネジを探してるとネコが寄ってくる。かわいいよ。
  • 駄目にしない自信があるなら、やらないよりはやったほうがいいかもね。
  • 俺は保証しないけど。