母の日似顔絵
3年ぶりに近所のダイエーの母の日似顔絵展示の作品をこっそり(堂々と)ぬすみ撮りしてみました。
衝動系
線で輪郭を描くことと中を塗ることの区別が付く前の「紙の上でクレヨンを動かすとなんか出てくる。面白い」という段階じゃないかと思います。線、面白い。色、面白い。
更に強い衝動。色に衝き動かされている感じがします。もしくはお母さんが金髪の赤鬼。
逆に静かな驚き。こちらは点の概念を獲得しているのが珍しいと思います。
輪郭の発見。何を描いているのかは解りませんが、形を輪郭で描くことは掴んだのだと思います。
こちらは「塗る」という事を覚えようとしているところだと思います。
顔系
輪郭と髪、そこから先に進めなかったのか飽きたのか。
いろいろ解ってきたんだと思うけど、髪をなぜそこに置いたのか興味があります。
内側の円は何を描こうとしたのでしょう。輪郭を描こうとしたけど小さかったのかも。
眼鏡君が眼鏡を取った時の目を3で表すのは漫画表現として確立されていますが、この絵では更に小さい数を使うことで何かを表そうとしているのだと思います。
子供が書いた字であることを表す古典的な手法として「平仮名を裏返す」というのがありますが、この人はやりすぎです。「ま」って一回書いてるじゃん。やすきよで言うところの「一回眼鏡触っている」状態。あるいはABBA。
この人は逆にこんだけ描けるのになぜ首から下を描かない?
頭脚人
頭から手足が生えている絵は胴体の概念を獲得する前のあやふやさがあって、そのせいか不思議な魅力があります。こちらはブタ鼻もさることながら、後ろのボンバーマンが気になります。
これだけ顔が描けるのに胴を描かないという不思議さ。だって顔の下に四角を描くだけでも良いのにそれをすっ飛ばしちゃうんですよ。
一方こちらは顔がまだカエルのような何かのキャラクタのような不思議な形ですが、胴は知ってる訳です。手が顔から生えてますが大した問題じゃありません。
(追記):ここにも謎の数字24が書かれています。3年前の巨匠の姉妹でしょうか。そしてお母さんは未だに自分が24歳だと言い続けているに違いありません。
そしてこれですよ。サンダーバードみたいな帽子、慎重に描かれた黄緑色の部分の謎、顔の下の毛、全体的に上手なのに胴体は無し。人間はいろんな順番で絵の描き方を覚えるんだなあと思いました。
作品
これはなぜか魅力的な作品になっています。個性的な形、ていねいな塗り方、独創的な色使いが妙に気になりました。
お父さんはマジシャンです。その助手をしているお母さんを描きました。イリュージョンが始まります。
家族がひとつに融合しようとしているところを描きました。後の諸星大二郎です。