エライヒト

ある種のエライヒトに中間バージョンを見せてはいけません。できていない部分をどんなに図と言葉で説明してもです。彼らは「目の前にある未完成品に今見たばかりの図を当てはめて想像で補う」という3歳児でも持っている能力がぽろっと抜け落ちているため、中間バージョンがただの出来の悪いソフトにしか見えないのです。


更に困ったことに彼らはデザインと機能を分けて考える事ができません。これが機械ならば、たとえば、基板むき出しの試作品を見せてるのに「持ちにくい」とか「角を丸めないと子どもが怪我する」とか言う馬鹿は居ないと思いますが*1、ソフトウェアにおいて、この手のとぼけた意見を言われるのは珍しいことではないのです。


後日、説明したとおりの、場合によってはそれより若干劣る状態の、動くものをみせたときに初めて「そうそう、これこれ」と全容を理解することができるのです。


だったら、全部できてから見せれば良いのか?彼らのようなコストをドブに捨てるのが大好きな人たちを相手にそんなこと恐ろしくてできません。トンカチで殴って気絶している間に見せ、OKを取るという方法だったら、人間的なモラルに何一つ反することもなく、利にかなっていて、かつ誰も悲しまないのですが、残念ながら法的に問題があるのでできません。法の無力さを感じます。

*1:俺が知らないだけでいるのかもしれません。