ふていさい

先日テレビを見ていたら、女性のアナウンサーがばたばたと出てきて「先ほど、アナログ放送においてフテイサイがありましたことをお詫び致します」みたいなことを言いだした。


そんなおかしな言葉をいままで聞いたことがないので、これは手書き文字の『不手際』の手の字が汚くて読めず、あわてて適当にフテイサイと読んだのではないか、という結論に達した。よく考えてみれば際の字が書けているのに、手の字が汚くて読めないというのは考えにくいし、仮にそうだとしてもそれをとっさにフテイサイと読むとは思えない。それなりに意味が通る言葉に代えるだろう。


そう思って調べてみるとこのフテイサイは不体裁と書くそうだ。疑って悪かった。

不体裁(ふていさい)とは、放送においては、いわゆる放送事故の形態を示すものであることがあり、この場合、放送の体裁が予定されたものとなっていない状態を示す。ただし、放送装置(特に送出・送信装置)の電気的な不具合によるものとはさらに区別されることが多い。


Yahoo!辞書では次のように書かれている。

(名・形動)
[文]ナリ
〔補説〕 「ぶていさい」とも
体裁が悪いこと。恰好(かつこう)の悪いこと。外聞の悪いこと。また、そのさま。


つまり、不恰好という意味のようだ。