定点観察・手稲山


ミステリやドラマで犯人が右利きだ左利きだという話になるといつも違和感を感じる。例えば、そこら辺にごろごろころがっている平凡なアマチュア市民である俺の場合ですら…

  • 字は左だがゆっくりなら右でも書ける。筆跡をごまかすときにちょっと有利だが、幸いに筆跡をごまかす必要が生じたことはない。チョークだと3本の指で摘むように持つので左右どちらでも書ける。筆はどちらも苦手なので左右ともあまり変わらない。
  • 箸は左右共に苦手だが、左では一応日常生活に不便がない程度に使える。右だと右利きの人が左手で箸を使うよりはまともに使えるが、かなりぎこちない。
  • スプーンは右手で使うことが習慣になってしまったので、左手だと使いにくい。子供の頃は左手に箸、右手にスプーンを持って食べていた。
  • 一般的なハサミは構造上、左手で使うとしたら逆手に持つか、親指を手前に引き気味に使うことになる(実際にそうやって使う人を知っている)。左手用のハサミも一応持っているが、持ち歩く訳にもいかないので、右手で使えるようになっているし、右手の方が巧く使える。
  • カッターはどちらの手でも同じなので、切る物の向きによって持ち替えている。
  • ギターは右用のを普通に使っている。左用のを使ったり、右用のを逆に持ったりという選択肢もあったが、右利き用のギターを最初に使ったのでいまさら変えられない。
  • マウスは左右どちらの手でも使うのでどちらに置くかあまり考えたことがない。左右非対称のマウスを使うときに右側に置くことを意識する。マウスくらい利き手とか面倒な事を言わずに使えばいいのにと思う。
  • 腕時計は竜頭があるものは左手につける。それ以外はどっちの腕でも構わない。そもそも腕時計を長時間つけることがない。

といった具合だ。このように両方の手を使うのは器用だからではなく、むしろ不器用なので不自由さを自覚していないからなのだと思っている。ちょっと注意深く周辺を見渡せばこの程度のぶれを持った人は何人もいるはずだ。利き手のみを使う人もいるし、することによって手が決まっている人もいるし、どちらの手でもストレスなく使える人もいる、それだけの事なのだ。


生活して行く上で、利き手が固定している人とそうじゃない人とで、どちらが有利なのかは知らないし、そんなこと考えるだけ無駄だと思うが、少なくとも言えるのは、犯人を特定する手がかりとしては不十分だと言うことだ。