手布

所要でスーツを着て街に出た。用事は無事に済んだのだが、帰りのバスで辛い目にあった。
ヘヤボシさんだ。後ろの席に座っただらしない格好の中年のおばさんが、DVD売り場のアニメコーナーの客みたいな物凄いヘヤボシさんだったのだ。
幸い今日はスーツだったのでポケットにはハンカチが入っていた。駅から家までの20分間をそのハンカチのおかげで何とか生き延びることが出来た。ハンカチがこんなにありがたいと思ったのは初めてかもしれない。