剃刀

いつもの導入部
今週のタモリ倶楽部は「流血必至!剃刀デスマッチ ヒゲ人間 VS ゾーリンゲン」というタイトルだった。同倶楽部は地域によって放送日時が異なるため、もしかしたらまだ放送されていない地域にお住まいの方もいらっしゃるかもしれない。楽しみに取っておきたいのであれば、本エントリは読み飛ばした方が良いだろう。実際のところ、どんな人であれ本エントリは読み飛ばした方が有益であることに違いはないのだが。


出演者と概要
森田 「水道橋なう。ここは野球やボクシングなど勝負事が多く行われてきたことで知られている」
フットボールアワー乱入)
後藤 「はい、本日もここで世紀の一戦が行われます」
(パパイヤ鈴木・小倉久寛乱入)
森田 「このリソースがアサインされたことを考慮すると、その対戦とは動物顔コンテストでしょうか?」
岩尾 「確かに私の顔はカピバラに似ていますが、今回はそのような企画とは違います」


(タイトル「流血必至!剃刀デスマッチ ヒゲ人間 VS ゾーリンゲン」)


ヒゲが濃い側の人間として小倉・鈴木・岩尾が右側に、薄い側の人間として森田・後藤(進行)が左側に座る。


森田 「芸能界で腋毛が無いのは私と近藤マッチ(真彦)だけです。ところでヒゲが濃いことにより、日常生活にどのような影響がありますか?」
岩尾 「私たちは、他人より30分から40分の時間を浪費していることになります」
後藤 「確かに岩尾はずっと剃ってます。剃り終わりに首をかしげることもしばしば」
岩尾 「それは『ここでよし』と決心するのが難しいためです」
森田 「ヒゲを伸ばそうとしないのは、人間である事が解らなくなるからでしょうか?」
小倉 「学生のときにヒゲを伸ばしたことがあります。そのときは、こう(顔全面を手で覆う)でした」
森田 「それは既に『目毛』ではありませんか」
小倉 「加えて、眉毛については太さが2倍くらいになるといっても良いでしょう」
後藤 「小倉さんは四捨五入したら猿です」
小倉 「良いレトリックであると評価します」


ヒゲが濃くて困ること
後藤 「今回の対戦にあたり、自らのヒゲを提供するのは当番組のディレクター山元です」
(山元、中央に座る)
森田 「どのくらいヒゲがはえますか」
山元 「ランディ・バースのようにはえることもあります」
(趣旨説明:山元Dのヒゲで困っていることに共感できる人はシェーバーのスイッチを入れる)


困1:電気シェーバーがからまって止まることがある
(3者いっせいにブイーン)
鈴木 「これはマスト項目です。絡まる際の音には様々なパターンがあって『んーーーーちっ』というもの『んーーーーー(FO)』といったものなど。また、シェーバーには逆回転機能が無いため、咬んで止まるとシェーバーがヒゲにぶら下がってしまうことすらあります」
岩尾 「さながら、泥濘にスタックした四輪駆動車のようです」


困2:衣類が襟周りから傷んでいく
(いっせいにブイーン)
森田 「(言葉を失う)」
小倉 「例として挙げると、マフラーは生地が傷んでしまうため、ひと冬使い続けることが難しい衣類です」
森田 「これ(マフラー)は通常の場合、一生物です」
後藤 「私はマフラーが傷むことを知りませんでした」
小倉 「マフラーはヒゲに引っかかるのでほどけません」
森田 「私たちはずるずると落ちるのが当たり前です」
鈴木 「それは、お気の毒な事です」


困3:ヒゲを剃ると排水溝が詰まる
(鈴木だけブイーン)
鈴木 「トリミングをすると詰まることがあります」
後藤 「通常の場合、髪の毛であれば詰まることがあるのは理解できます」
森田 「その前に、体毛は剃らないではありませんか?」
小倉 「自然に抜ける体毛で排水溝が詰まります」
森田 「体毛が抜けるという自覚はあるのですか?」
小倉 「当然あります」
森田 「(2文字削除)についてはどうですか?」
岩尾 「フローリングの床に大量に見つけることがあります。(ズボンを指して)こちらがつるつるで無ければ辻褄が合わない量です」
森田 「(4文字削除)は見えていますか?」
岩尾 「かき分けると発見が可能です」
森田 「それはしばしば、林に落ちている松ぼっくりを連想させます」
小倉 「ここで不思議な現象を報告します。(腕の毛を見せながら)一般に体全体がこのようになっていると推測されることと思われますが、実際にはこのように体毛が人よりも濃いのは外部に露出している部分に限られているのです。例えば(袖を更にたくし上げて)二の腕はつるつるになっています。まるで、営業用に生えてるかのようです」
後藤 「(小倉の腕毛は)公務員の人が着用している腕カバーのようです」
森田 「胸毛は無いのですか」
小倉 「私の場合、それほどではありません」
岩尾 「私は量が多いです(服をまくる)」
森田 「胸毛の生える様子が(岩尾の)顔に似ていませんか?」


困4:ひげを剃ると「太った」といわれる
(鈴木だけブイーン)
鈴木 「顔の境界線をヒゲで作っています。これをジョージ・ルーカス方式と呼ぶと良いでしょう」
森田 「境界線がないと面積が広く見えるので太ったと言われるのでしょう」
鈴木 「先日、2週間前後、顔を出す仕事がなかったため、剃ってみたことがあります。その際に、石塚(英彦)さんと食事行ったのですが、石塚さんに『太ったのでは』と言われました。10分くらい前に会っているのですが」


困5:理容店が顔剃りを諦める
森田 「これは実際の体験ですか?」
山元 「かつて一度ありました」
森田 「何と言われたのですか?」
山元 「『もう無理です』と言われました」
岩尾 「私は顔剃りがあるような店は諦めて、美容院に行っています」
後藤 「テレビ局において岩尾がメイク室に入ると担当者が腕まくりをするのは珍しいことではありません」
岩尾 「若手の担当者がベテランを呼びに行くこともあります」


困6:キスを女性に嫌がられる
山元 「嫌がられる上にキスした後で相手の顔を見ると、ここ(口の周り)だけ真っ赤になっています」
(鈴木、岩尾がブイーン)
小倉 「私の所属する事務所の忘年会パーティにおいて罰ゲームが私との頬擦りでした」
森田 「痛いと言われますか?」
鈴木 「私の場合はヒゲが長いため、くすぐったいようです。しかし、例えばやわらかい歯ブラシとのように、それは必ずしも悪い事ではないと思われます」
岩尾 「私もよくキスを断られます」
森田 「それはヒゲの問題ではないと思われます」


ヒゲ人間の自慢のシェーバー
小倉 「(自分のシェーバーを見せて)これはとても肌に優しい気がします。コントでとぼけた役のときに、目の下に黒く入れるのですが、その箇所にもヒゲが生えるため勝手にそうなってしまいます。だからここをこうやって(目の下にシェーバーを当てる)」
後藤 「すごいポーズですね。見たことがありません」
森田 「そのポーズを見かけるとしたら、その場所は眼科です」

鈴木 「私は2つのシェーバーを持っていて、こちらはヒゲを剃るためのものです。モウ一方はトリマーで、業務用のものを使っています」
森田 「トリマーの役割が理解しにくいので、説明してください」
鈴木 「もみ上げとヒゲの関係が重要となります。トリマーを用いて漠然としたグラデーションをつけています」

岩尾 「これはパナソニック社のラムダッシュという4枚刃の製品です。定価は4万5千円です」
後藤 「プレイステーション3ですら3万円を下回っているという市況を考慮すると、その価格は脅威といっても良いでしょう」
岩尾 「ラムダッシュの容量は何ギガもありません」
森田 「私はその製品の外見が『顕微鏡で見た兵隊蟻』に酷似しているという点を指摘せずにはいられません」
後藤 「岩尾はラムダッシュの新製品が販売されると、最上位グレードのものを毎回購入しています。前回購入した製品はウッドパネル調になっていて、セルシオトヨタの車)の内装のようでした」
岩尾 「あまりにもパワーが大きいため、通常の製品の1オクターブ上くらいの動作音を発します」

(ここで岩尾が実演。珍妙な表情を見せながら愛用のシェーバーでヒゲを剃る。確かに音か高い)

後藤 「あごの下を剃ってるときの表情に、私は怒りを隠せません」
岩尾 「私が最も表情豊かにしている時間はヒゲ剃ってるときなのです。寛大な態度を望みます」


ヒゲ人間と薄い人間 ヒゲを比較
後藤 「ヒゲの薄いAD川上に2週間ヒゲを剃らない状態で来てもらいました」

(川上の顔にはあまりヒゲが見えない、岩尾は信じられないと難癖をつける)

ここで、山元・川上の両者をマイクロスコープで観察する。川上は、本数が少なく、一本一本が細い。
岩尾 「私の頭皮をチェックしたときにこのような映像を見た記憶があります」

山元は太くて密集していて画面が暗い。方向がばらばらで、金色の毛もある


メーンイベント ヒゲ人間 VS ゾーリンゲン
ヒゲの濃い山元に18歳からゾーリンゲンを使ってきた理容師 吉野が挑む。今回使用するのは、1981年に製作されたヘンケルス社の限定モデル。刃の側面を指で押せば歪みができるくらい刃が薄い。このような弾力性があるため、ヒゲにあたる力を板バネが吸収するとのこと。

吉野 「(山元のヒゲを見て)最悪です。流れがセンターから左右に向かっていて、途中下から上に生えていて、また合流しています。加えて、首のほうは鳥肌ぽくなっています。もしかしたら(タイトルを指して)流血になるかもしれませんね」

(タオルを取って石鹸をぬる)

森田 「これくらいの人は珍しいんですか」
吉野 「そうですね。生え方が本当に『いやらしい』です」

(頬がきれいに剃れて行く)

岩尾 「タイトルには『VS』とありますが、ヒゲ人間側からの攻撃は無いのでしょうか?」
後藤 「ヒゲの固さによって、攻撃しています」

(顎の下もきれいに剃れて行く)

後藤 「ゾーリンゲンは素晴らしい」

(顎の下を流血)


〜ここで空耳アワー


エピローグ
吉野 「この部分は逆剃りの部類になります。方向を誤ると大出血になるでしょう」
岩尾 「大出血が見られなくて残念です」
森田 「ヒゲを剃る様子は大変興味深いと思います」
後藤 「思わず見入ってしまいます。酒を飲みながら眺めるのも楽しいでしょう」

(右半分を剃り終わったところでフィニッシュ)

森田 「(剃り跡を触りながら)つるつるとなりました」
岩尾 「普段の剃り跡とは、全く違います」
後藤 「感想をお聞かせください」
山元 「少々、寒く感じられます」
森田 「(吉野に)今回の相手は強敵でしたね」
吉野 「はい」
後藤 「勝負の判定をお願いします」
森田 「山元の負けであることは疑う余地がありません」
後藤 「(山元の顔を見て)太りましたね」

(最後に引いた画像となり、山元はディレクタとしてOKを出す)

岩尾 「ディレクションしていたのですね」


今週のまとめ

  • 今回は台詞をできるだけ多くメモしてみたのだが、そのまま書くのも気が引けたのでこのような形にしてみた。
  • 自分でも議事録ぽくしたかったのか、英文和訳調にしたかったのか解らない。
  • このメソッドはわりと楽なので気が向いたらまたやってみたい。
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