これも無題

もの凄く短い期間で使われなくなった言葉に「オバン」「オジン」がある。私はもちろんこんな低感覚な言葉を使ったことが無いので、今キーボードで打っただけで、もの凄く恥ずかしくなった。お若い方はご存じないかもしれないが、これは若年層の人々による中高年の女性や男性への蔑称で、「おばさん」「おじさん」が語源であると思われる。多くの準流行語がそうであるように、これらの言葉を実際に使っている人は少なく、質の低いフィクションの中で「素行の悪い若者であることを受け手に知らせるための記号」として使われる事が多かった。
他にも急速に使われなくなった言葉は山ほどあるが、不思議なことに先程挙げた2つの言葉は「そう呼ばれていた(とされる)側」つまり中高年層の方にのみしぶとく生き残っているという点が興味深い。
理由を幾つか推測してみたが、何れも説得力に欠けていて、自分では納得出来ていない。

  • まだ流通している言葉だと思っていて「若年層に理解がある自分」を主張したい。
  • 親しみを込めた呼び方として受け取り、気に入ってしまった。
  • 言語の感覚がねじれた地域があって、そこではまだ、普通に使われている。