因果

A「私がどう思われるか」ということと、B「私が作った物がどう思われるか」ということは明確に区別したい。多分ほとんどの人がそうだろうと思うが、私は「Aはどうでも良く、Bは気になる」派だ。サラリーは人格ではなく仕事を評価して決められるんだし。
まったく話が合わないと思うのは、私と反対の「BよりもAの方が重要だという人」てはなく、「両者の区別がつかない/つけない人」だ。勝手な推測で申し訳無いが、そういう人の考えには「素晴らしい物を作ることが出来るのは、その人が素晴らしい人だからだ」という論理の飛躍があるのではないかという気がする。
多くの人がご存知の通り、実際にはそんなシンプルな法則はなく、素晴らしい物を作る人は素晴らしい人だったり、最低の人だったり、そのどちらでもない人ったりする。一方、素晴らしい人が作る物には良い物もあるし、そうで無い物もある。つまり因果関係は無いに等しい。私に言えるのは「素晴らしい物を作ることが出来るのは、その人が素晴らしい物を作ることが出来る人だからだ」という事だけだ。
なので、素晴らしい作品を作る人に対する興味というのは、素晴らしい人に対する興味とは異質のものであるべきだと私は思うのだ。そこを綯い交ぜ*1にしてしまう空気を容認出来るか出来ないかには大きな差がある。

*1:ないまぜ:こんな字だったのか!